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2009年8月25日 (火)

妻の手

今日8月25日は、じいちゃんの91回目の誕生日。
仕事の帰りに、じいちゃんにハッピーバースデー♪♪を歌ってあげようと病院に行った。
昨日は、じいちゃんはベッド上での食事だったが、今日は、食堂で車椅子に乗っての食事だったようだ。
経管から食事が落ちてしまうのを待って、ばあちゃんの部屋まで連れて行こうと思いついた。
先日、パパの妹から「お誕生日おめでとう。ずっと元気でいてください」のメッセージつきのお花が届いており、じいちゃんにはよく見えないので、ばあちゃんの部屋に移しておいた。
Photo
じいちゃんの目の前にぐんと近づけて、「おじいちゃん、でこちゃんからお誕生日のお花が来たよ。」
じいちゃんは「なあ~んな」と答えた。
「おじいちゃん、見える?」
じいちゃんは目の前の花をじ~っと見て、「うんうん」
「おじいちゃん、なんか、言っとこうか?」
じいちゃんは「そんなら、元気にしとるけん。そっちも元気でなて言うといて」
それからじいちゃんに「おばあちゃんが、横のベッドに居るよ」
(先ほど、部屋に入ってすぐ、ばあちゃんの手に届くように、じいちゃんの車椅子とばあちゃんのベッドとをそれぞれ動かせて、ようやく手が届き、しばらくじいちゃんとばあちゃんは手をつないでいたのだが、)じいちゃんは「そうな、どこにおっとな。そっちさん行こか。」とばあちゃんのベッドと反対の方向に手を伸ばした。
けいこたんは再び、じいちゃんの手をばあちゃんの手につなげた。
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「おばあちゃん、おじいちゃんにハッピーバースデーを歌おうよ」
ばあちゃんは「歌うとよかたい」みたいな返事。
ハッピーバースデー♪♪を歌い「おじいちゃん、91歳 お誕生日おめでとう!」と言うと、じいちゃんは「うん、ありがとう!」としっかりした声で答えた。
相変わらずあっさりのばあちゃんは再び「戻ってよかたい」みたいに言って、今度も自分のほうから手を引っ込めた。
まぁいいや、今日はじいちゃんへの誕生日へのプレゼントだから。
再び、看護師さんいお願いして、酸素の機械を運んでもらいながら、じいちゃんを部屋に連れて帰った。
そうそう、最初に手をつながせて、数分後に「今、誰の手を握っているの?」と聞いたら、じいちゃんは「私の妻の手たい」と穏やかに答えた。
ミトンをはずしてつないだ妻の手の感触がじいちゃんの海馬には残っていないかもしれないが、その時その時が平安ならいいよね。


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2009年8月21日 (金)

ばあちゃんの記録

 ばあちゃんは、ベッドに近づいたけいこたんを見つけ、「ああ、あただったな(ばあちゃんの挨拶は以前から、いつもこんな具合だった)」というような声を発した。
洗濯物を持ち帰り用のポリ袋に入れ、ばあちゃんのベッドの横の椅子に座り、右手を拭いてあげようと、布団の中から引っぱり出してみたが、ばあちゃんは、触れられているのがわかってないかのごとく、なんの反応も示さなかった。
 指が1本1本くっついてないのを確かめて(心の中でホッとしつつ)拭いていくが、その指は伸びない。
曲がったままで硬直しているのだ。

けいこたんのママも脳出血で右半身が麻痺状態になったが、リハビリで幸いなことに、右足はなんとか歩けるようになり、麻痺した右手も、左手で動かしたりして、硬直は免れている。
だが、もっとリハビリを行えば、右手も動かせるようになったのではなかったか。
しかし、ママがひとりでリハビリを継続するのは、とても困難なことだったと思う。
脳出血後、けいこたんと握手したママの右手にグイッと力が入った時は、二人でウルウルしてしまったが、フォークを持つことができた時は、このまま頑張ってと思ったが、一人暮らしのママにリハビリを続けるように叱咤激励するのは、こちらも続かなかったのだ。
そして、ママは、利き手でないほうの左手でなんでもこなせるように訓練してしまった。
17年前のことだ。

ばあちゃんは、両足で踏ん張って車椅子に移乗する訓練から始まっていて、その時は、しっかり足を踏ん張っていたのだが、最近はベッドの上ばかりで、足の踏ん張り具合もわからなくなった。
左手には、あちこちにぶつけたのか、皮下出血のように、紫色になった部分が広がっている。
これはまた原因をつきとめなきゃいかんと意欲を燃やすけいこたんだ。


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2009年8月17日 (月)

拍手

今日は入浴の日なので、夕方洗濯物を取りに病院に行った。
ばあちゃんは、もう夕食がとっくに済んで、ぐっすり寝入っていた。
じいちゃんの病室に行くと、じいちゃんはベッドの柵に手をかけてもそもそしていた。
じいちゃんに話しかけていると、看護師の男の子がやってきた。
「ちょっと手袋をはずしますよ~」と言いながら、じいちゃんの左側のミトンをはずしにかかった。
じいちゃんは「あんまりせせるなよ(触らないでよ)」と言った。
看護師君は「今度は胸の音を聞かせて下さ~い」
それから、「痰は出ますか~?」
じいちゃんは「はあ~?」

看護師君は、じいちゃんのベッド下のマットレスをはずしてけいこたんが、じいちゃんに近づけるようにしてくれた。
「おじいちゃん、痰がからんでない?」
じいちゃんは「はあ~?」
それから、けいこたんは熊本に行って、叔父さんや叔母さんに会った話をした。
じいちゃんは「そうなあ」と言いながら聞いていた。
じいちゃんは全く眠くなさそうだったので、「おじいちゃん、歌おうか?」
じいちゃんは「うん」と答えた。
「なにがいいね?」
「わからん!」
けいこたんは、いつもの賛美歌とふるさとなどを3曲ばかり歌った。
じいちゃんが黙っているので、「もうひとつ歌おうか?」と聞いてみた。
「うん」
「おじいちゃんは、歌が好きだったよねぇ。カラオケも持っっとったよねえ。」
「うん」
もうひとつ歌って、「おじいちゃん、拍手は?」
すると、じいちゃんはミトンをつけた手を合わせて、パンパンとした。
ふふふ。
けいこたん、大満足。

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2009年8月16日 (日)

かろてもどって

最近のばあちゃんは、ずっとベッドで過ごしている。
ばあちゃんの身体からは、2本の管が出ていて、ひとつは排尿管、もうひとつはなに?
ずっと?マークだったが、先日ようやく判明。
ばあちゃんの浸出液(おそらく褥瘡からの)を吸い取ったり洗い流したりしているそうだ。
それで、ばあちゃんは、食事もベッド上だし入浴もままならない。
ただ、幸いなのは、食欲が衰えないこと。
ベッドに横になったままのばあちゃんは、スプーンで運ばれる食事を次から次へと飲み込んでいく。
先日、右手の指を拭こうとしたら、指それぞれがぴったりとくっついていて、けいこたんは思わず、ばあちゃんの指がくっついてしまったと勘違いして、慌てた。
こんなことなら、いつもいつも指の運動をしてあげればよかったと思った。
でも、大丈夫。
ばあちゃんの指は一本一本ちゃあんと離れていた。
「手、拭きましょうか?」と言うと。ばあちゃんはけいこたんの顔を見て頷いた。

「お盆休みに熊本に行ってくるね」と伝えると(実際は伝わったかどうかわからなかったが)ばあちゃんは再び頷いた。
じいちゃんにも同じことを伝え、「おじさんとおばさんに何か言っときましょうか?」と伝言を促した。
じいちゃんは「元気にしとるけんて言うといて」と答えた。

今日、パパが病院に洗濯物を取りに行った。
ばあちゃんにおばさんが今度来るらしいことを伝えると、ばあちゃんは「〇〇ば冷やして、〇〇ば冷やして」と言ったそうだ。
おばさん達にスイカでも冷やしておくようにと思ったのだろうか、パパにはその冷やす物が何なのか聞き取れなかったらしい。
しっかりと聞き取れたのは「家にかろて(おんぶして)もどって(連れて帰って)」という言葉だった。
パパが「冷やしておいたよ」と言うと、ばあちゃんは安心したのか、目を閉じてしまったそうだ。

熊本の叔父や叔母達への近況報告は、今年も無事終了した。


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