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2010年1月22日 (金)

結構なこったい

夕方、いつものように洗濯物を持って病院に行った。
けいこたんが病室に入った時、ばあちゃんは、あとひとくちで、お茶を飲んでしまうところだった。
洗濯物をタンスの引き出しにしまい込んで、食事の済んだばあちゃんの横の椅子に座った。
ばあちゃんに声をかけたら、うっすらと明いていた目を閉じてしまった。
左手に触れると、ばあちゃんはけいこたんの手を握り返してきた。
麻痺している右手をおしぼりで拭きながら、ばあちゃんに今日は22日であることを話して聞かせ、枕元にかけてある日めくりをはずして目の前に差し出した。
やっぱり、ばあちゃんは目を開けなかった。
ヘルパー氏は、「最近、調子よかもんね。よう喋るよ」とのことだった。
もっと早い時間、ばあちゃんが覚醒している時間に来なきゃね。
さて、じいちゃんは、こちらは、目が見えないが、耳がはっきり聞こえるので、受け答えがしっかりしている。
「今日は、パパは麻雀で、遅くなるってよ」と、話すと、じいちゃんは「ふん、結構なこったい」と答えた。
たま~に、年に2~3回くらいしか麻雀をやらないパパは、自分のことを棚にあげてるじいちゃんに言われちゃったよ。
一日の祈り、「今日もおじいちゃんとおばあちゃんが気持ちよく過ごすことができますように」
今日も祈りは聞かれたようだ。

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2010年1月 5日 (火)

じいちゃん、ミスる

昨日の今日だから、けいこたんは、仕事帰りに、病院に寄った。
じいちゃんは、昨日と同じく、食堂のテーブルに突っ伏していたが、顔色は普通だった。
まだ、経鼻栄養剤の注入途中で、じいちゃんのお腹が徐々に満腹になっているところだったようだ。
じいちゃんは下向きのままで、口を相変わらずモグモグさせていた。
けいこたんに気づいた看護師さんが、じいちゃんに「ほら、お嫁さんが来とんなさるよ」と声をかけてくれたが、じいちゃんは「ふん~?」と答えた。
けいこたんは、パパの名前を告げて、いつものようにだれのことかわかるか聞いてみた。
じいちゃんは「わたしの弟だろ?」と言おうとして、「わたしの妹」と言いかけたが、すぐさま、ミスに気がつき「弟、弟」と言った。
「おじいちゃんたら、今、妹って言おうとしたでしょう?」
じいちゃんは、またもや、「弟」と答えた。
う~む、男女の違いはわかっているようだ。
じいちゃんの食事が済んで、部屋に戻してもらう間に、今度はばあちゃんの病室へ行った。
ばあちゃんの日めくりは、昨日、看護師さんが、枕元のナースコールの金具にかけることを許可してくれ、すでに、5日の顔をしていた。
ばあちゃんに声をかけると、とっくに食事を終えていたばあちゃんが、目を覚まし、その手が、けいこたんのほうに伸びてきた。
ばあちゃんの冷たい手を握りながら、更年期でポッカポッカしているけいこたんの手の温度を移してやった。
ばあちゃんが眠ってしまったので、再びじいちゃんのもとへ。
じいちゃんはベッドに戻っており、布団の中に、頭まですっぽりもぐっていた。
「おじいちゃん、なにか話ししようか?なにがいい?」
じいちゃんは、「うん、なんでんよか。」と答えた。
けいこたんは、じいちゃんとしばらくの間、とりとめもない話をした後、今日は安心して帰宅した。

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2010年1月 4日 (月)

年明け

けいこたん、仕事始めは明日なので、今日は、病院へは食事の時間に合わせて行った。
食堂で、テーブルの上に突っ伏しているじいちゃんを、ガラス越しに見やって、まずはばあちゃんの病室へ向かった。
まだ食事は運ばれておらず、氷枕で眠っているばあちゃんの手を握ると、ばあちゃんは目を開けた。
珍しく、明るい顔のばあちゃんに「わかりますか?」
ばあちゃんは「わ か る 」と聞きとれる返事をした。
ばあちゃんのテーブルの引き出しから、日めくりを取り出して、1枚めくり、ばあちゃんに見せた。
「おかあさん、今日は1月4日ですよ」
ばあちゃんは、またもや、「4 日 な 」と聞き取れる言葉を返した。
看護師さんが、廻って来て、体温や血圧、酸素などを測定し、「異常ないですね」と、氷枕を普通の枕に代えてくれた。
突然、他の看護師さんが、入ってきて、「タケシさんが、ちょっと・・・」と言って、今まで、平和に検温などをやっていた看護師さんと一緒に出て行った。
タケシ?
うちのじいちゃんではないか?
ばあちゃんに、「ちょっと、おじいちゃんのほうも見てくるから」と言って、けいこたんも食堂に行った。
じいちゃんは、車椅子を長くのばされて、仰向けの状態にされていた。
その顔は、チアノーゼ気味。
名前を呼ばれても返事がなかった。
けいこたんも、看護師さん達の邪魔にならないように、遠巻きの位置から、「おじいちゃん!」と呼んでみた。
「先生を呼んでこよう!」と看護師さんが走って行った。
じいちゃんの横が少しあいたので、けいこたんは、そこに入り込んで「おじいちゃん」と呼んでみた。
「はい」
じいちゃんは、小さな声で答えた。
看護師さんが、再び名前を呼びながら「聞こえますか?」と言った。
「あのう、返事しましたけど・・」けいこたんは小さな声で言った。
「あら、声が出てるね」
じいちゃんの顔に血の気が戻って来た。
少し経って、担当の先生もやって来た。
看護師さんが、状況説明をした。
血圧は120と言っていたから、正常に戻っていた。酸素も99%だから、異常なし。
先生は、体温が下がるとよくないから、今夜は気をつけておくようにと指示された。
一過性の低血圧だったようだ。
高齢者にありがちな、高血圧と低血圧とを併せ持つ症状。
ひやりとした、年明けだった。

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